遺言書作成の勧め

人間は皆、生、病、老、死を一セットとして背負いながら一生を送る運命にあります。かつての日本の社会風習として死について口にすることは縁起が悪いとか、遺言と聞いただけで、まだまだ私には関係ない、早過ぎるなどと回避したい気持ちが多分にあり、現在でもこの風習は続いていると思われます。

しかし考えてもみてください。30~40年前に現在のように各家庭に1台以上の車両を保有していたでしょうか?自動車事故、地下鉄サリン事件、少年による凶悪犯罪、アメリカ同時多発テロ、身近になった海外旅行での事故、大地震などの災害・・・。今やあなたの身に何が起きても不思議でない危険な時代となり、今後ますますその危険度は増幅されていきます。
また、核家族化は個人主義社会を生み、加えて医療技術の向上によって高齢化社会を生み出しました。自分の死が近づいた時、子供達の年齢は40代、50代となり、この頃はもっとも出費がかさむ時期であり、いざ相続問題となると金銭は人の心を狂わせ、相続争いにつながる要因ともなります。

一生の後悔を残さないための準備として遺言書を書くことがいかに重要なことかおわかりと思います。50代の人達に質問してみますと、今の時代遺言書を書いておくことは良い事だと答える人が多くおりますが、実際に本気で書こうと考えている人はごく僅かです。個人主義の発達した欧米の企業経営者の約85%は遺言を書きますが、日本では約15%に留まっていると言われております。あの若いダイアナ妃でさえ遺言を残していたのは有名な話です。

自分の意志をメッセージとして遺族やお世話になった人達に伝えられることは素晴らしいことです。遺言書を書いてみると不思議な事に気持ちが落ち着き、客観的に自分を見つめ直す事ができ、深い感動と満足感を覚え、明日からの生き方を大切にするようになってきます。
遺言をいつ書いたらよいか?それは誕生日、正月、還暦など、あなたの人生の節目に書くのが良いでしょう。遺言は一生に一度ではなく、一年に一度は内容を確認し、必要に応じて何度も書くことが大切ではないでしょうか?


人生いざという時の伝言TOP  遺言書の勧め  遺言書の種類  記入項目の内容

Copyright © 2008 Fujisho Inc. All rights reserved.